
人口の8割がイスラム教徒と言われているギニアは現在絶賛ラマダン(Ramadan)の期間です。
ラマダンは毎年月の観測結果からその時期が決定され、直前に政府の発表をもって正式なラマダンの日にちが決まります。
今年は5月17日からで、終わる日は約1か月後とされていますが6月6日の現時点ではまだ未定です。
ラマダン=断食のイメージが強いですが、それは日が昇っている間だけであり、日没後は普段より多く食べます。
この時期はいろんなホテルでラマダンビュッフェなるメニューが用意されています。

ちなみに日中は飲むのも禁止です。ギニア人は「水という概念を忘れて」凌いでいるようです。
ラマダン期間中は昼休みを取らずに1時間ほど早く帰宅し、日没後の料理を用意するのが慣例です。
スーパーもこの期間は早く閉まってしまいます。
前置きが長くなってしまいましたが、今回はラマダンということで食の話をしようと思います。
まず、ギニア(というか、西アフリカの国の料理)は油っこいですが、基本的においしいです。
そして米をたくさんたべるので、日本人の口にも合うと思います。
(あくまで個人的な意見ですが、アフリカ料理は旧英領より旧仏領の国の方がおいしいです。)
以下写真とともに、私の好きな ギニア料理を写真付きで紹介します。
(写真は一皿ずつですが、家で食べるときは大きいボウルを家族で囲み、直接ボウルから手やスプーンを使って食べます。
・リグラ Riz gras
「油ご飯」の名の通り、米と野菜と牛肉か魚を油で炊き込んだものです。
野菜はニンジン、キャベツ、ヤムイモ、キャッサバ(フランス語でManiocマニョック)など。
セネガルが発祥だといわれており、西アフリカではよく食べられています。
ギニアでもどこのレストランにいってもリグラがあります。

雨に恵まれたギニアのおいしい野菜が、よく煮込まれることでさらにおいしくなっています!
ごろごろ野菜を食べたいときはぴったりです。
・サツマイモの葉ソース La sauce feuilles de patates douces
サツマイモの葉を刻んだものに、魚の燻製やカニなどの魚介類を入れて煮込んだものです。
なめらかな舌触りに魚の燻製のいい匂いがマッチします。
キャッサバの葉を刻む場合もあるようです。米と一緒に食べます。

・ケケ
コートジボワール料理の「アチェケ」のことです。
ここでもキャッサバ(Manioc)が活躍します。
上でも出てきたキャッサバですが、タピオカの原料となる芋で、甘くないサツマイモのような味の少し固い触感の芋です。
これを発酵・乾燥させたもの粉状に砕き、それを蒸したものにチキン、玉ねぎソースをかけて食べます。
ギニア料理の中ではさっぱりしていて、甘辛い玉ねぎソースがくせになります。

・オクラソース La sauce gombo
なんと、ギニアではオクラが手に入るのです!!
ねばねば大好きの私にとってこれはすごくうれしいニュースでした。
ただ市場で売っているものは日本のものの1.5倍ほど大きく、筋っぽいので日本料理にはあまり向いていないかもしれません。
ギニアでは切ったりすり込んだものを、なすや牛肉・魚・カニなどの海鮮と炒めて、ソースにしてご飯に乗せるのが一般的なようです。
このねばねばとがっつりお肉のハーモニーがたまらない!

番外編
地方出張に行った際に食べた、名前もよくわからぬ料理たち。

ギニアの東、リベリア国境付近のレストランで食べたもの。ゆで卵をひつじの肉?で包んだものと玉ねぎの炒め物

ギニアの北側のラベ州で食べた牛肉とジャガイモの炒め物。シンプルだけどおいしい。
ギニア人は辛いのが大好きで、ほぼ全ての料理に唐辛子の付け合わせがついてきます。
辛いのが苦手な方は注文時に「sans piment !」というのをお忘れなく!
オノザキ ユキ