フランスには”Les plus beaux villages de France(フランスのもっとも美しい村)” といって、 特定の条件を満たした美しい村々があります。180近くの村がフランスのもっとも美しい村に登録されていて、フランス人のあいだでは観光地としても人気があります。今回はそのなかでも個人的におすすめな南仏エリアのフランスのもっとも美しい村をご紹介します。
Plus Beaux Villages de France(フランスのもっとも美しい村)
「フランスのもっとも美しい村」って?
この「フランスのもっとも美しい村」に選ばれるには、①人口が2,000人以下である、②歴史的建造物など特筆すべき遺産が少なくとも2つ以上ある、③村議会の承認が得られている、の3つの条件をクリアする必要があります。そこからさらに細かい条件に沿って審査が行われ、合格すると見事、フランスのもっとも美しい村の一員です。
6〜9年ごとに再審査があり、条件を満たしていないと登録から外されてしまうことも。登録されている村は、村の住人たちによってその美しさや遺産が守られているんです。
それでは、ここからは南仏にあるフランスのもっとも美しい村を紹介していきます。
Seillans(セイヤン)
セイヤンの村は典型的な南仏の村の姿。石造りのアーチ門など、中世の建築物の特徴がいたるところに見られます。村の中心地は石畳のくねくねした小道がたくさん走っていて、とにかくかわいらしいんです。民家も石造りにオレンジ屋根のものが多く、南仏らしさたっぷり。もちろん、村の中心にある教会も石造りで温かみがあります。
村の入り口にあるレストランには村を訪れる多くの人が立ち寄ります。噴水の周りに設置されたテラス席が気持ちよく、夏にぴったりのスポットです。
Gassin(ガッサン)
ガッサンもセイヤンと同じく、中世の面影を残す南仏らしい村です。高台にあるため見晴らしがよく、村の入口には展望台があります。ガッサンは海から車で10分ほどのところにあるため、展望台からは海を眺めることもできます。
村にはレストランもいくつかあり、なかなかにぎやかな雰囲気。テラスの眺めのいい席で食事を取るのもよさそうです。海沿いの街サントロペから車で15分と、気軽に足を運べる位置にあるので、ほかの内陸の村と比べて観光客も多めです。
Gourdon(グルドン)
みやげ物屋や雑貨屋などが多くにぎやかな雰囲気のグルドン。南仏の特産であるはちみつやラベンダーを利用した商品などがたくさん並んでいます。お店のデコレーションもカラフルで、村散策するだけで気分がウキウキしてきます。
グルドンにはハイキングコースがあるのが特徴のひとつ。村は標高750メートルのところにあり、行きは下りが続くので楽ちんですが、帰りは上りがちょっとキツめです。とはいえ、距離は短く道もわかりやすいので、初心者でも気軽に挑戦できます。軽い運動と自然を満喫するには最高です。
フランスのもっとも美しい村はどれも数十分で一周できるほどの規模。観光地として人気とはいえ、たくさんの人で混み合うようなことはなく、のんびりとした時間を過ごすことができます。
車がないとアクセスしにくいのが難点ですが、機会があればぜひ行ってみてくださいね。