基本的な挨拶や自己紹介はできるけど、もっとフランス語で自由に表現したり意思疎通をとりたい。
今回はそんな「フランス語でもっと意思疎通をしてみたい!」 「中級レベルになりたい」というあなたへ、フランス在住歴10年の筆者の体験談を元に、効果的に初級→中級まで取得できる勉強方法をご紹介します。
フランス語初級から中級になるためには
1. とにかく耳から聞く(ヒアリングをする)
フランス語上達のためには、一言で言ってしまえば「ヒアリング(耳から覚えるこ と)」が全てです。
なぜなら、フランス語には日本語にはない発音が山ほどあり、また英語でも存在しない「フランス語特有の音」が存在するため、いかにネイティブの発音を毎日ヒアリングするかどうかが大事になってきます。
フランス語は面白いもので、音楽を聴くように自然と耳から入ってきます。
私は毎日電車やバスの待ち時間、病院の待合室など暇さえあればiPodや携帯でフランス語の音楽やテキストをつけっぱなしにしていました。そのおかげか、フランス在住 3年経った頃には、自然と無意識のうちに店員さんや現地のフランス人が言っていることが文字になって浮かび上がってくるようになったのです。自分でも予測していなかった嬉しい驚きでした。
ヒアリング中、その場で意味が分からなくても良いのです。「フランス語特有の音を聴くこと」に意味があります。
2. シャドーイング
シャドーイングとは「音声を聴いた後、同じフレーズを即座に真似して復唱する技術」です。
音声を聞き終えてからもう一度繰り返す「リピート」とは異なり、シャドーイングは「聞こえた音声のすぐ後ろを即座に影(shadow)のように追いかける」ことが本質です。
「聞く(ヒアリング)」+「発音する」を瞬時に同時に行うことで、ダブル効果で上達への効果が倍増します。
3. ディクテーションする
ディクテーション(フランス語ではdictée:ディクテ)とは、聞いた音声を一語一句文字にして書きとるトレーニング方法のことです。現地フランスの小学校でも、フランス人に対して「フランス語のディクテ」が毎週行われており、必須科目となっているためフランス語の習得には欠かせません。
ある程度リスニングに慣れてきたら、フランス語の音楽や映画、Youtubeの動画の音声を目を閉じて聞いた後、文字にして書き留めます。一回では全てを書き留められなくても大丈夫。何回か練習しているうちに、自然と音声が文字になって浮かび上がってくるようになります。「継続は力なり」です。
4. CD付きの参考書を日本で購入する。
こちらも上記の「とにかく耳から聞く、ヒアリングをする」のことですね。
「CD付きの」というのが重要です。また本を選ぶときは、必ずカタカナ表記されていないものにしてください。フランス語はカタカナでは表記できません。カタカナで覚えてしまうと、ネイティブの発音からぐんとかけ離れてしまいます。
必ずアルファベットと日本語のみの表記の本を選びましょう。
ヒアリング向上に役立つ勉強法をご紹介
上記でも記述しましたが、フランス語には「フランス語特有の音」が存在するため、ヒアリングは最も肝心な、必須のポイントです。私が実際に体験して非常に効率的だと思ったおすすめの勉強法をご紹介します。
5. 字幕付きでフランス人YouTube動画やフランス映画を見る
個人的に私が最短でなおかつ一番効果があったと思った方法がこれです。
ずばりフランス人Youtuberの動画や、フランス映画を「字幕付きで」見ること。
特にフランス人Youtuberの動画はかなりおすすめです(これについては詳細は後日記述します)。
面白い、しかも彼らネイティブフランス人の 「口の動き」と字幕を同時に見ることができるので、非常に効果的です。分からない単語があれば再生停止して何度でも繰り返し再生可能で、自分のスピードで落ち着いて学べます。
辞書を引いて彼らの言っている意味がわかると嬉しくなり、もっと学びたくなりま す。これがフランス語ならず、外国語を学ぶ「面白さ」の醍醐味でもあります。
6. フランス語会話学習サイトCoucou!を活用する
上記の要素が揃っており(ヒアリング、シャドーイング、ディクテができる)、なおかつネイティブの音声でヒアリングができるサイトがあります。「フランス語会話学習サイトCoucou!」というサイトです。
他のサイトと違うところは「実際にネイティブが話しているスピードで音声が聞けて学べる」というところ。
口語表現やスラング(俗語)など、実際に現地のフランス人が話しているフレーズをそのまま体験できるので、まるで自分がその場にいる ような感覚で学べます。
また分からない単語があっても辞書で調べる手間が要らず、すべてのテキストには日本語訳が付いているため大変効率良く学べます。1エピソードも1分と短いため、電車やバスの待ち時間に毎日こつこつ学べます。
以上の理由から、初級から中級になりたい人や、(特に)フランス語中級レベルがある人、または中級~上級を目指したい人にはおすすめです。
フランス在住歴10年以上の私の経験上、やはり一番の上達方法は「ネイティブの会話を聞くこと(ヒアリング)」です。意味が分からなくても「聞く」ことに意味があるのです。
ネイティブ会話の音声から学んで習得するサイトはなかなか無いため、かなりおすすめです。
7. 就寝時にASMRをフランス語バージョンで聴きながら眠る
ASMRとは、「Autonomous Sensory Meridian Response」の略で、「人間の聴覚や視覚から入り込み、心地良い刺激を耳から感じさせる音と映像」のことです。
たとえば美容院でシャンプーしてもらっているときや髪を梳かしてもらっている時などに感じる、心地良い刺激、眠たくなる反応や感覚のことです。このASMR、実は副交感神経を刺激して脳をリラックスさせる効果があるので、不眠やなかなか寝付 けない時に活用する人が多いのです。
ぜひ就寝時、フランス語バージョンの朗読ASMRを付けっぱなしにして寝てください。脳が無意識にフランス語脳になったまま心地良い眠りに付けます。
Youtubeの検索欄で「ASMR français lecture(ASMR フランス語朗読)」で 検索すると結構出てきます。フランス人がささやきボイスでフランス語朗読をしてくれます。私のおすすめのフランス人ASMRも後日記述しますので、乞うご期待。
↓おすすめのASMRをひとつ紹介します。
まとめ
以上、「初級から中級をめざす人のためのフランス語学習法」について7つのポイントを解説しました。
いかがだったでしょうか。 「フランス語特有の音」に慣れるため、いかに「耳から聞くこと(ヒアリング)」 が大切かは分かっていただけたかと思います。
上記はすべて、フランス在住歴10年以上の私の体験を元に記述したものです。そのため私自身が試行錯誤しながら、いかに効率よくフランス語を学べるかを模索しながら見つけた方法になります。
フランス語初級から中級への階段を上がることに伸び悩んでいる方は、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。