フランスコスメといえば、なんだかとってもお肌に良さそうでおしゃれなイメージがありますね。
「日本の化粧品だと肌がかぶれたりして合わないけど、なぜかフランスコスメだと肌に合う」という方も少なくないはず。
今回は在仏11年の日本人がお勧めする、ナチュラルでお肌にとっても優しく、なおかつ肌荒れなどの悩みを改善する効果が高いフランス発のコスメブランドをご紹介します。パリジェンヌが愛用しているコスメブランドや、なぜおすすめできるのかなど理由も一緒に解説していきます。
Caudalie
フランスのBordeaux(ボルドー)発のコスメブランド「Caudalie(コーダリー)」。パリジェンヌなら誰もが1つは持っていると言われているほど彼女たちに愛用されています。
1993年、ワインの名産地として有名なフランス南西部のBordeauxから始まり、ぶどうの持つポリフェノールを生かした商品を生産し続けているフランスらしいスキンケアブランドです。
とてもリラックスできる癒される香りで、なんといってもぶどうの抗酸化力ポリフェノールを存分に生かしたナチュラルスキンケアなので、お肌にとっても優しいのです。日本にはなかなかない素材と配合で敏感肌の方でも使えます。
ブランドにはこだわりがあり、「BIO(オーガニック)ではあるけれど、肌の悩みを改善できる効果はあるのかどうか、また逆に効果はあってもBIOであるかどうか」という疑いを消費者が持つことのないように、双方両方を取り入れよう、というコンセプトで創立されました。そのためCaudalieにはオーガニックでありつつ、肌トラブルの改善効果の高い素材が含まれており、ボルドー産のぶどうから抽出したエキスや植物性オイル、添加物不使用のぶどうのみのエッセンシャルオイルなど、自然の原料にこだわって作られています。
また特にこだわっているのは「パラベン・フェノキシエタノールなどの防腐剤不使用」「ラノリンなどの動物由来のもの不使用」「ミネラルオイル不使用(鉱油のことで、石油から作られる鉱物質の油です)」など可能な限りお肌に優しく、自然に近い形で商品を生産する、という思想です。
画像出典:公式サイト
保存料や防腐剤などの人工的なものを一切排除し、なるべく自然な素材を使いながら、それぞれの肌の悩みに対して改善効果の高いアイテムを生産しており、パリジェンヌからもとても高い支持を得ています。
日本からでも通販で購入できますが、やはり現地で購入した方がお値段も安く済みますで、ぜひフランスへ行く機会があればチェックしてみてくださいね。
Uriage
「Uriage(ユリアージュ)」は、皮膚科医監修のもとに設計された商品が生産されており、安全性が保証されているコスメブランドです。
元は皮膚科や耳鼻咽喉科などに訪れた患者さんの声によって作られたブランドで、1992年のブランド創立以降フランス以外にも世界各国で愛され続けています。
皮膚科医が自信を持っておすすめできるブランドとしてフランスでは有名です。
その理由は、皮膚科治療に250年以上使われ続けてきた「天然温泉水」を使ったスキンケアコスメ。
フランスの水は硬水でカルキが多く、日本の水のように軟水ではないため、シャワーなどで髪を毎日洗うとパサパサ&キシキシになったり、肌もかぶれたり、赤みになったり、とても髪や肌を傷めてしまうんです。
フランスの皮膚科にはそのような悩みを抱えた患者さんも多いのです。
そこで誕生したのが、皮膚科に訪れた患者さんでも安心して使えるように、敏感肌の方でも、赤ちゃんでも使えるようにと、可能な限り肌に優しく労わることができる「ユリアージュ温泉水」。
アルプス近くの温泉水が湧き出る街「Uriage-les-Bains」の温泉水が使用されており、冷え性改善や胃腸のトラブルなど、肌の悩み以外にもさまざまな病気の治療に使われています。
現在では「Etablissement Thermal d’Uriage(ユリアージュの温泉施設)」という名前の温泉施設がフランス南部のグルノーブル近くに設置されており、このユリアージュ温泉水の恩恵を受けようと訪れる人も多いです。スパも併設されており、温泉水をそのまま使った治療も行われています。治療される病気は皮膚科以外にもリウマチ科、耳鼻咽喉科など多岐に渡り、治癒効果を聞きつけて、フランスだけでなく世界中から人が訪れています。
画像出典: 公式サイト
敏感肌の方でも安心して使うことができるのが嬉しいですね。
肌のシミや赤み、くすみなどのトラブルに悩む方はぜひ一度試されてみてはいかがでしょうか。
スキンケアコスメはもちろん、100%ユリアージュ温泉水も購入できるので、ナチュラルコスメが好きな方にはとてもおすすめです。
現在では日本からでもオンラインショップで購入できるようになってはいますが、お値段はおよそ現地の2倍~3倍ほどするため、やはり現地で購入した方がお値段も安く手に入りますので現地での購入がおすすめです。ぜひフランスに行くことがあればチェックしてみてください。
Florame
続いてご紹介するのが、フランス・プロヴァンス発のオーガニックアロマ&コスメブランド「Florame(フローラム )」です。
南フランスのアルプス山脈に近い南仏プロヴァンス。大変自然豊かで、1年のうち300日は晴れていると言われているほど温暖な気候のため、植物にとってはまさに理想の地です。そんな豊かな大地で育まれた、厳選された有機ハーブや植物の素材のみを使用したオーガニックブランドが「Florame」。
ブランド名のFlorameは「花の塊」という意味で、名前の通りプロヴァンスの花や植物、ハーブなどを用いたコスメを販売しています。ジャンルは多岐に渡り、ボディケア、フェイスケア、ヘアケアなど、さまざまな商品を取り揃えています。フランスのBIO(オーガニック)ショップでは必ず見かけるほど、現地の人から信頼を得ているコスメブランドです。
花や植物に大変興味を持ち、その分野で長らく業界に関わってきたMichel Sommerard(ミッシェル・ソムラール)氏によって、1990年フランスのSaint-Rémy-de-Provence(サン・レミ・ド・プロヴァンス)に創立されました。
ブランドのこだわりはとても強く、「オーガニックであることは当たり前」。それに加えて「もっとより良いものを」と追求し、厳しい水準で商品を生産するよう取り組んでいます。
その厳しい水準とは、
- フェアトレードであること
- 自社選定基準のハーブ生産農家としか提携しないこと
- 全ての商品の素材がフランスのプロヴァンス産であること
- SDGsへの取り組みがなされていること
が挙げられます。順に解説していきいます。
フェアトレードであること
「Fair For Life」認証を受けた生産者とのみ提携し、適正な価格での取引を保証しています。
自社選定基準のハーブ生産農家としか提携しないこと
厳しい基準をクリアした農家としかパートナーシップを結ばないことにより、厳選された素材のみを使用。自然に近いオーガニックのエッセンシャルオイルやエキスなどを抽出可能にしています。
全ての商品の素材がフランスのプロヴァンス産であること
原材料となる素材を、他国からの輸入ではなく、すべて南仏のプロヴァンスのものであるということを保証しており、ISO16128認証を取得した工場で収穫から販売までの全ての過程でトレーサビリティ(「その商品がいつ、どこで、だれによって作られたのか」を明らかにすべく、原材料の調達から生産、そして消費または廃棄まで追跡可能な状態にすること)を明確にしています。
SDGsへの取り組みがなされていること
SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略で、簡単に言えば「地球や人に優しく、自然や環境に配慮しよう」という取り組みです。具体的には「貧困をなくそう」「飢餓をなくそう」「世界中で安全な水を飲めるようにしよう」などの人に対する活動や、「住み続けられる街づくりをしよう」「気候変動に具体的な対策をしよう」「プラスチックのゴミをできるだけ無くそう」など、サステナブル(持続可能)で環境や植物を保護しようとする活動を指します。
Florameの社屋のあるParc naturel régional des Alpilles(アルピイユ自然公園。ブランドが創立されたサン・レミ・ド・プロヴァンスの近く)の中で鳥たちの保護活動を積極的に行うなど、環境や自然に対する幅広い活動を行っています。
スキンケアのコスメだけでなく、石鹸や精油なども販売しているので、ぜひフランスに行く機会があればお見逃しなく。パリ市内だとNaturaliaやBiocoop、La vie Claireなどのオーガニックショップで買えます。
画像出典:公式サイト
全ての商品が、オーガニックの証である「ECOCERT(エコサート)」認証付きです。
※ECOCERTとは1991年にフランスで農学者の団体によって設立された国際有機認定機関です。フランスに機関があり、世界80ヵ国以上で認証を行うなど有機認証の世界基準とも言われ、国際有機認定機関としては世界最大規模の団体です。 エコサート認証とは、原料から製品になるまでの95%以上がオーガニックである証です。
まとめ
フランス人は健康や自然志向の人が多く、食品はもちろん、スキンケアなどの体に取り入れるものも、できる限り保存料や添加物を使わない、自然に近いナチュラルなものを好む人が大変多い国です。フランスでは高い基準を設け、厳しい審査を通った素材だけが厳選されているので、コスメやスキンケアなどの品質もとても高く、安心してご利用いただけます。
今回ご紹介したブランドのコスメはパリ市内の一般ドラッグストア(Pharmacie)に置ていることも多いので、ぜひパリに訪れる機会があればチェックしてみてください。