フランスに行く前にあらかじめ知っておいた方が良いフランス文化

国が違うと文化も違うのは当たり前ですよね。今回は実際にフランスに行った時にカルチャーショックに陥らないように、あらかじめ知っておいた方が良い日本とフランスの文化や習慣の違いについてご紹介します。

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フランス人は相槌や愛想笑いをしない

知っておくべきフランス文化の1つ目は、「フランス人は基本愛想笑いをしない」ということ。また「相槌を頻繁に打たない(オーバーリアクションをしない)」というのもあります。

私たち日本人は、話を聞いている時にはできる限り笑顔で対応し、頻繁に相槌を打ち、相手に不快感を与えないように常に相手のことを気遣い想って接するように教えられてきたと思いますが、フランス文化では、まず「相手の話をいかに真剣に聞くか」ということが最も重要視されており、それこそ道徳でありマナーだとされています。

人の目を見て、その相手が伝えたいことをじっと聞く。
フランス語はとっても繊細で基本的に聞き取りにくい言語なので、ひとつひとつの細かい発音やニュアンスが時には聞き取れない時も多々あるんです(ネイティブのフランス人でも)。

そのため、相槌やオーバーリアクションなど、相手の言っていることを聴き逃してしまう可能性がある行動は基本的には取らないようにしています。それはフランス文化として、幼い頃からそのように教わってきたからこそでもあり、決して「相手を気遣っていないから」「優しさがないから」という訳ではありません。むしろ相手のことを思うからこそ「しっかりと相手の言うことを理解したい」という思いが根本にあるからなのです。

日本人は笑顔で対応することが普通なので、フランスに来た時に最初は「フランス人って愛想ないなぁ、ちょっと怖いなぁ」と思ってしまうかもしれません。しかしそれは決して愛想がないのではなく、相手のことを気遣うからこそ、伝えたいことを一生懸命に聞いているだけなので、ショックを受けないでくださいね。

フランス人は毎日は髪を洗わない

軟水の日本とは異なり、フランスの水は硬水でカルキ(石灰)が多いので、毎日髪をゴシゴシ洗うと肌や髪を傷めてしまう危険性があります。

そのため、フランスでは美容室で美容師さんに「毎日は洗わないでくださいね」とアドバイスを受けるほど。
水が肌や髪に良くないので、髪を洗う回数も少なくしてねということなのですが、ただ、シャワーなどで身体は毎日洗いたいようで、その場合には髪をゴムでくくるなどして過ごしています。

フランスでは「シニョン(Chignon)」という名称の髪型があり、ゴムで上にくくっているだけのヘアスタイルのことなのですが、これがなんともアンニュイでおしゃれなんです。毎日髪を洗わない(洗えない)せいもあってか、パリジェンヌの中にはこのシニョンヘアで日々を過ごしている人も多いです。
おしゃれで衛生的、なおかつ手間もかからないためなのでしょう。

シンプルながらもおしゃれなシニョンヘアー

日本人は基本的にきちんとセットする人が多いですが、フランス人は基本人目を気にしない文化なので、朝起きて手ぐしでサッととかしたあと、お気に入りのゴムで頭頂部にくくるだけ。

この無造作感シニョンヘア、フランスへ行った時にはぜひ真似してパリジェンヌっぽく過ごしてみるのも良いですね。

フランスに住むと目が悪くなる?!

フランスでは基本的にどこでも、日本のように蛍光灯で部屋中を灯りで照らすといった文化がありません。

いわゆるスタンドライトのようなもので明かりを灯す間接照明が基本です。ベースとして電球の度数(ワット数)がとても低く、基本的に日本ほど部屋が明るくなりません。そのため、夜など電球でしか生活できない時でも、その灯かりの下で本など読んでいたならば、必然的に目が悪くなってしまいます。

日本だと度数のきつい大きなメガネをかけた小学生は滅多に見ないですが、フランスでは保育園や小学校の小さい子供が、度数のきつい大きな眼鏡をかけているのを度々目にします。
小さい頃から明かりが充分にない中で本を読んだりテレビを見たりして生活してきているため、視力が低下し近眼になってしまったのです。

フランスではそれほど重大視されていないようですが、度数の大きなメガネをかけていると小学校などではふざけて「もぐら!」といってからかわれたりもします。
もぐら=taupe、近眼=myopeとフランス語では言いますが、 フランスの表現で「myope comme une taupe(モグラのようにひどい近視の)」という表現があるためです。ただ小学生のおふざけなので軽い冗談と扱われています。

また、明るさについての考え方が違うようで、日本だと暗い暗いところで本を読んでいると「そんな暗いところで本を読んでいると目を悪くするよ」と注意されますが、フランスでは「そんな明るいところで本を読んでいると目を悪くするよ」と親から注意されます。

この「明るい」「暗い」論争は、日本人と白人の目の構造の違いにあるようです。
「日本人と白人では目の虹彩の色素が違うから、青い目の彼らには暗い光でも充分明るい」ということらしいです。

(部屋が広いということも関係しているのかも知れませんが)とにかく日本のように煌々とした明るさではないので、フランスに来た際にはできるだけワット数の高い電球を選ぶようにしましょう。もしくは、スタンドライトやテーブルライトなどの間接照明を多めに購入して生活すると良いと思います。

フランス人は時間にルーズ

フランス人は時間に大変ルーズです。待ち合わせ時間は守らないことも少なくありませんし、平気で10分〜15分ぐらい遅れてくるのが日常茶飯事です。

私たち日本人は昔からの道徳として、相手を待たせてはいけないから待ち合わせ時間などの少し前に着いておくのがマナーですよね。しかしフランスではそこまで気にしない人が多いせいか、時間を守らない人が多いです。
10年在住の私の経験でも「○○時に待ち合わせね」と言って、時間通りに来たフランス人は非常に稀で、ほとんどが数分遅れて到着します。

たとえばお食事会やパーティーなどでも「○○時にきて!」と言われた場合、その時間の少し後に着くことも多いです。そしてその理由が「あまり早すぎても相手がまだお料理などの準備が出来ていないかもしれないし」というものだそうです。
フランス流では、パーティーなどにお呼ばれした際などには逆に少し遅れて行った方が親切(相手のことを思っている)と言われています。
フランス人の頭の中では「何時になろうが来たら良い」と言う感覚なので、数分ぐらい遅れようが、細かいことはちっとも気にしません。

また、フランスでは電車(メトロ)やバスの時間も非常にルーズです!
時刻通りに来ることは稀で、しょっちゅう遅れてきたり、いきなり電車が駅で停車したり(工事中、点検中、など理由はさまざま)、日本のようにスムーズに目的地へ辿り着けないことは日常茶飯事です。

これからフランス滞在を予定されている方は、フランス人と待ち合わせをして遅れてきても、電車やバスが時間通りに来なくても、それは極めて普通のことだということを覚えておけば、そこまでカルチャーショックを受けなくて済みますのでぜひ覚えておいてください。

まとめ

今回はフランスに行く前にあらかじめ知っておいた方が良いフランス文化についてご紹介しました。

日本との文化や習慣の違いは数えきれないぐらいあり、そのどれもが個性的で独特で、なんと自由な国なのでしょう。
私たち日本人からすると意外なことでも、彼らには普通なのだと考えると、良い意味で考えれば「こういう考え方もアリなんだな」と視野が広がる気がします。

今回ご紹介したことを頭の隅に置いて、現地でカルチャーショックを受けないようにあらかじめ心構えしておきましょう。

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この記事を書いた人

フランスへピアノの音楽留学のために渡仏し、フランス人パートナーとパリに住んでいます。可愛い雑貨やアンティーク、手芸屋さんなど可愛い物が大好き。おしゃれなカフェやおすすめレストラン探し、フランスらしい風景を写真撮影するのが趣味です。
在仏歴10年、パリガイド歴7年以上。
住んでいる人しか知らない隠れ家的スポットやおすすめ情報などをぜひご紹介していきます。

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