フランスでの銀行口座の開設方法をやさしく解説

フランスに留学などで滞在する場合、銀行口座の開設は必要不可欠になります。
アパートや携帯電話の契約時、またアルバイトなどで働く場合にもお給料のお支払い先として必要になります。また、滞在許可証を更新する際に必須になる場合がほとんどです。

日本だと口座の開設は必要書類を窓口に持っていけばスムーズに開設できるイメージですが、そこはフランス。口座開設が完了するまでに1ヶ月以上はかかる場合がほとんどです。そのため、できる限り早めに手続きをしておくのがベストです。

いざという時に困らないために、フランスで銀行口座を開設するのにはどうすれば良いのかを分かりやすく解説します。

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1.予約を取る

日本で銀行口座開設をしたい場合、直接その足で窓口まで行けば開設できますが、フランスではまず電話で予約を取らなければなりません。フランスの銀行はさまざまな種類がありますが、フランスに来てまずフランス語でフランス人に電話して、予約してアポを取って…というのはかなりハードルが高いですので、私のおすすめは日本人と日本語が話せるフランス人がいる日本人向けの銀行:LCLピラミッド支店です。

LCL=(Le Credit Lyonnaisル・クレディ・リオネ)
アドレス : 20 Av. de l’Opéra, 75001 Paris
電話番号 : +33 1 44 58 94 24 営業時間:月~木(9時~13時)、14時~17時30分(金曜日は14時~16時)、 土日定休

まずは上記の電話番号 : +33 1 44 58 94 24(フランスの携帯からは01 44 58 94 24)に電話をして(日本語で出てくれます)、銀行口座を開設したい旨を伝えます。そうすると、必要な書類などを詳しく教えてくれるので、希望日時などの予約を取ります。

アポイントの日時が決まれば、それまでに必要書類を要しておく必要があります。

2. 必要書類を用意する

必要書類は、銀行によっては多少異なりますが基本的に下記になります。

・身分証明書…パスポート、滞在許可証

・住居証明…過去3ヶ月以内の電気

・ガス・水道(EDF)の請求書、または家賃領収書(quittance de loyer)。ホームステイなどの場合には、家主のサイン付きの住居証明書と家主の身分証明書のコピー
・学生証(学生の場合)

3. 加入するプランを決める

予約して窓口へ行けば、中へ通されてプランについて日本語で詳しく説明してくれます。

基本的にLCLピラミッド支店では日本人留学生に慣れているため、学生なら学生プラン、社会人なら社会人向けのプランを提案してくれたりするので銀行員の方の説明で分かるかと思います(プランは毎年変わったりするので、一番最新の情報はやはりその場で窓口へ行き、銀行員に直接聞きながら契約することです)。

またフランスの口座は、口座維持のために手数料が毎月差し引かれます。これはLCLだけに限らずどこの銀行でもそうです。学生の場合にはかなり安めではありますが(約7€/月)、毎月「口座維持手数料」として差し引かれるということは前もって心算しておきましょう。

銀行員の方の説明が終われば、契約書にサインして契約完了です。そして通常、契約完了時にその足で銀行員の方と一緒に入金しに行きます(強制ではありませんが、今後のためもあるのでしておいた方がベストです)。
銀行員の方と一緒にATMへ行き、手順を聞きながらbillet(紙幣)を入金します。今後は一人で入金や引き出しをしなければならないので、ここできちんとやり方を理解しておくことが良いでしょう。

4. 暗証番号・カードが自宅に届く

契約してから1週間ほどで暗証番号が郵送で自宅に届きます。

フランスでは銀行の指定した暗証番号(郵送で送られてきた)を使用するため必ずメモするか覚えておきましょう。
フランスのお買い物時に使用するカルトブルー(Carte bleue)は、通常3週間~1ヶ月ほどで銀行からカードの作成ができたと連絡が来るので、銀行に受け取りに行きます(身分証明書持参)。

カルトブルーはフランスでの決済時に日常的に使われていて、フランスはカード社会なので現金を持ち歩くことはほとんどないため、普通のスーパーや薬局でもカード払いが基本です。なので暗証番号は常にメモして記憶し、万が一の紛失時や盗難時にはする緊急連絡先(契約時にもらえます)に電話し、すぐにカードを止めるよう電話しましょう。

盗難時に使われ放題にならないように、カードの1日の使用上限を決めておくことも重要です。(使用上限は毎年規則が変わります。最新情報は銀行員に直接聞くのがベストです)。

このカルトブルーはキャッシュカード機能以外に、クレジットカード機能も兼ね揃えているため大変便利です。コロナ以降はできるだけ接触を防ぐために、コードを押さなくて良いカードで機械をタッチするだけで決済ができる機能(Sans contact)が主流となっています。

スーパーでもお会計時に店員さんに「Sans contact ?(タッチのみでokですか?)」と聞かれることがほとんどです。もちろん暗証番号を入力しての従来の決済もできます。その場合には「Non, avec le code(いいえ、暗証番号を入力します)」と返答します。

フランスでは通帳は存在しないので、銀行のホームーページからアクセスして口座情報を確認します(不正利用がないかなど確認の意味でも、頻繁にアクセスしておくことをおすすめします)。

まとめ

いかがだったでしょうか。
手続きにとにかく時間がかかるフランス。日本のようにスムーズに銀行口座開設すら行かないのが現状ですが、待っていれば必ず開設はできます。辛抱強く、忍耐強く待ちましょう。

また、分からないことなどがあればすぐにその場で銀行員の方に聞いておくのもポイントです。今後自分一人でATMなどで入金や引き出しをしていかなければならないので、疑問に思ったらすぐに聞いてみましょう。

日本とフランスは手続きだけではなく、さまざまなことに違いがあるのが大きい国です。その都度カルチャーショックを受けないよう、できる限り前知識として情報をあらかじめ取り入れておくと手間なども省けてスムーズに行きます。

今後もフランスに行く際に知っておいた方が良い情報、もって行った方が便利なもの(日本にしかないもの)などためになる情報をたくさん発信していきます。

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この記事を書いた人

フランスへピアノの音楽留学のために渡仏し、フランス人パートナーとパリに住んでいます。可愛い雑貨やアンティーク、手芸屋さんなど可愛い物が大好き。おしゃれなカフェやおすすめレストラン探し、フランスらしい風景を写真撮影するのが趣味です。
在仏歴10年、パリガイド歴7年以上。
住んでいる人しか知らない隠れ家的スポットやおすすめ情報などをぜひご紹介していきます。

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